愛媛ゆかりの著名人が講師を務めるふるさと大学「伊予塾」(実行委員会と愛媛新聞社主催)の第48回講座が24日、西条市周布の市中央公民館であった。鹿屋体育大教授でミュンヘン五輪競泳の金メダリスト田口信教さん(64)=西条市出身=が「近未来と先見性~IoTとAIがスポーツを変える~」と題し、市民ら約180人にスポーツ業界の変容や成功の秘訣(ひけつ)などについて語った。
 田口さんは五輪に3回出場。1972年のミュンヘン五輪100メートル平泳ぎで金メダル(当時の世界新記録樹立)、200メートル平泳ぎで銅メダルを獲得した。引退後は指導者として、アテネ五輪金メダリストの柴田亜衣選手らを育てた。
 講演では、米航空宇宙局(NASA)の宇宙飛行士を数十~数百人のスタッフが支えていることを例に挙げ、「スポーツも同じ」と説明。身に着けると心拍数や筋肉疲労度などをモニタリングできるウエアラブル端末が急速に進化していると紹介し、「これを使わない人と使う人とではものすごい差が出る」と早期活用に向けた体制づくりの重要性を説いた。